「もと湯の宿黒田や」【予算:一人16200円(1泊2食付)】
【※本ブログ記事のポリシーについて】
ただただ、正直に。
ポジティブな情報も、ネガティブな情報も一切、包み隠さず。
本当に信頼できる情報を、何よりもユーザーの皆様に提供するために、
日々、誠実なレビューをご提供します。
部屋・外観編

「もと湯の宿黒田や」に到着。お部屋はモダンでありつつも品格があります。広さにして10畳前後でしょうか。

掛け軸も。老舗っぽさとモダンな清潔感が上手く調和した雰囲気です。

窓からは別府エリアの街並みを臨みます。
※お風呂について
お風呂は大浴場のみです。露天風呂もけっこう広さがあり、お湯はナトリウム塩化物泉、少ししょっぱい感じ。
体がポカポカになり、神経痛や冷え性には良い感じです。
夕食&朝食編

夕食(※お部屋食)のメニュー。お食事に特に力を入れられている宿のため、期待感も高まります。

前菜。おお・・最初の一皿から、風格が漂って来ますね。一流懐石の品格です。美味しい。

お造り。見た目からもう、ツヤがあります。鮮度も高いですね。

お吸い物。可愛らしい手まり麩(ふ)、鱧(はも)、蓴菜(じゅんさい)。下にある「とろ湯葉」も、一言、見事。
京都で食べた湯葉料理とも遜色ないクオリティです。

焼き物も、秋の味覚を見事に体現されています。メダイの粕漬け、南瓜、さつまいも。美味です。

煮物。どの具もほろっと柔らかく、ダシも優しく調和しています。特に蛸の茹で加減は素晴らしいですね。こちらもただただ、見事です。

うどんも、大分県産地粉を使用されていて、拘りを感じます。

酢の物。養老豆腐、カジキスモーク・・と、素材の1つ1つに本当に手間がかけられています。

そして、メインの豊後牛しゃぶしゃぶ。

この、サシ。さながら静かに流るる滝のようですね。
美しい・・。しばし、見惚れてしまいます。

鍋には山椒を数粒浮かべて・・

グツグツ・・

そっ・・と、口に運んでみる。
ふわっ、とした口当たりから始まって、それからスッ・・と雪のように、舌の上で溶ける。
その後、控えめに主張する、極上の牛肉の香り、風味、旨味、そしてポン酢、アクセントに山椒の香り。
豊後牛は、至高です。この世の中にこれほど美味しいものがあって、それに巡り会えて本当に良かった、と心から感じる瞬間。

炊き込みご飯も、ちょうど炊きたてのタイミング。

一粒一粒がモチモチ、炊き加減も抜群。赤だしも美味、漬物も自家製で、最後のお食事まで抜かりがありません。

デザートのフルーツと水まんじゅう。
もはや文句の付け所がどこにもない、まさに「完璧な懐石」でした。

こちらは朝食(※食事処)。まるで、料亭特製の高級なお重のような佇まい。

一品一品はどれも美味しく、とり天もサクサクです。

だご汁も、優しい味わいが胃に染み込むようです。
個人的な感想まとめ
【総合おススメ度:★★★☆☆】
料理自慢の宿として評判の、「もと湯の宿黒田や」。
結果、本当に美味しかったです。夕食、朝食ともに、文句の付け所が無い、洗練され尽くした品々でした。
料理において、このレベルの感動を味わわせてくれる宿は、同価格帯(15000円クラス)ではそうそうないでしょう。
食事にウェイトを置いた宿として、とにかく美味しいものが食べたい!という方には、間違いなくオススメ出来ます。
ただ一方で・・禁煙部屋ながら、若干のタバコ臭や埃っぽさが気になりました。この点は、著者としては残念に感じます。
また、(プラン料金内では)お湯も大浴場のみのため、総合的には、何に優先順位を置くかで判断は変わってくるでしょう。
しかし、重ねて言いますが食事は最高です。お食事のみでも、また食べに行きたい・・とすら感じます。